婦人科紹介

婦人科外来診療

婦人科外来は月曜日から土曜日までの午前中に行っております。詳細は病院ホームページをご覧ください。当院産婦人科を始めて受診される方は電話(0436-62-1213)で予約を取ることができます。予約をされていない場合、月曜日から土曜日の11:30までに受付を済ませていただければ原則的には受診していただくことは可能ですが、2時間程度お待ちいただく場合がございます。あらかじめお電話で予約を取得されることをおすすめします。
自治体がん検診も行っております。お住まいの自治体にお問い合わせのうえ、受診票をお持ちください。

帝京大学ちば総合医療センター

婦人科腹腔鏡手術について

婦人科内視鏡手術は主に腹腔鏡手術と子宮鏡手術を指します。術者の目の代わりになる細い内視鏡と術者の手の代わりになる細い鉗子やハサミをお腹や子宮内に挿入して子宮筋腫や卵巣腫瘍などを摘出する手術です。従来の開腹手術と比較してその利点は何と言っても、傷が小さく、体への負担が少ない点にあります。そのため退院が早く、日常生活への復帰が早いことが特色です。しかし、一般の開腹手術とは異なった高度で熟練した技術が求められますが、当科では千葉県内において早くから内視鏡手術に取り組み、これまでの内視鏡手術件数はすでに2000件に達しています。二名の産婦人科内視鏡技術認定医(梁教授、林病院教授)が中心となって、これらの豊富な経験の積み重ねを生かし難度の高い内視鏡手術も行えるようになっており、今や良性産婦人科疾患の手術治療は内視鏡手術が標準となっています。また早期子宮体がんに対しても保険診療として腹腔鏡下手術を行っております。

不妊治療について

カップルが一定期間(一般的には1年間)避妊をせずに性生活を行っても妊娠しない場合を不妊症と言います。人間の排卵の頻度は月に一回程度ですが、意外にも多くはすぐに妊娠するものであり、一年以内に80%、二年以内に90%のカップルが妊娠されます。妊娠に至らない残りの10%のカップルは妊娠しない原因が存在することが多く、その原因を改善させることで妊娠できるようになります。私どもは、一年間積極的にタイミングを合わせたけれども妊娠されなかったカップルの場合や、女性の方の年齢が38歳以上である場合とか、子宮筋腫や卵巣チョコレート嚢胞や子宮内膜ポリープをお持ちの場合も不妊検査や治療を早期に開始された方がいいと考えています。

当院の不妊治療は一般不妊治療や人工授精までで、体外受精・胚移植までは行っていませんが、私どもは腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術を得意としており、子宮内膜症、粘膜下筋腫、筋層内筋腫、子宮内膜ポリープなどを伴う不妊症症例に対しては積極的に手術を行っています。手術を選択された場合は手術や周術期の処置や治療により2〜6ヶ月の遠回りになりますが、それが不妊症の原因であれば、手術こそが妊娠への近道と考えます。

不妊症の多くの方は、年齢、仕事との両立、御家族の期待など様々な不安やストレスを抱えておられるとは思いますが、まずは問診そしていくつかの不妊検査からスタートするのが基本であり、治療開始や妊娠までは少し時間がかかることを御承知ください。不妊検査には、2回のホルモン検査、経腟超音波による卵巣/子宮/子宮内膜の評価と卵胞計測、クラミジア検査、子宮卵管造影検査、子宮鏡検査、精液検査、精子と頚管粘液の相性をみる検査(フーナー検査)などがあります。まずは不妊原因を明らかにして、不妊症の方の問題点やニーズを把握し、適切な治療を施すことが早期妊娠につながると考えています。

子宮内膜症について

子宮内膜症は子宮内膜が子宮内腔以外のところにあって増殖したり、出血したりして月経困難症や下腹痛や不妊症などの症状をもたらす疾患です。

通常の子宮内膜は子宮内腔で厚くなって受精卵を待っていますが、妊娠が成立しないと子宮壁から剥がれて月経血として性器から出血します。実は月経時、卵管を経由して腹腔内にも子宮内膜が少し逆流してしまうのですが、通常はご自身のからだにあるマクロファージやナチュラルキラー細胞という貪食細胞がお腹の中に逆流した子宮内膜を食べて処理してくれます。ところが、10人に一人くらいの女性では逆流した子宮内膜が食べられずに残ってしまい、卵巣に染み込んだ場合は卵巣の中で増殖して出血を繰り返し、古い血液や子宮内膜様の組織などを含んだ卵巣チョコレート嚢胞という典型的な子宮内膜症の病変を形成してしまいます。

子宮内膜症には①卵巣チョコレート嚢胞という典型的な病変だけでなく、②子宮腺筋症、③深部内膜症、④ダグラス窩硬結、⑤腹膜色素性病変、⑥稀発部位子宮内膜症など発症部位別にいくつか病変の種類があって、症状も異なるだけでなく、治療法の選択肢も異なりますので、どのような病変があるのかを把握することが大切になります。

症状としては月経時の痛みだけでなく、月経前後の下腹痛、不妊症、性交時の痛み、排便時の痛み、月経時に一致する膀胱炎症状や息苦しさなどがみられる場合もあります。さらに、直径が10cm以上の大きな卵巣チョコレート嚢胞や40歳以上で子宮内膜症の方の場合は悪性化してしまい、卵巣癌を発症されることが多いことが知られています。子宮内膜症かなと思われた場合は、ぜひ診察にいらして下さい。

治療法は、現在の症状、子宮内膜症の方が妊娠を現在希望されているか、将来の妊娠を希望されているか、将来的にも妊娠の希望がないか、手術後の再発かどうか、子宮内膜症の悪性化が懸念される状態かどうかなどにより治療法が異なってきます。五十嵐病院教授が中心となって、子宮内膜症による皆様の問題点やニーズを適切に把握し、適切な手術療法・薬物療法の選択肢と問題点を提示させて頂き、早期妊娠や痛みの軽減に結びつくようなきめ細やかな医療を提供していきたいと思っています。

婦人科悪性腫瘍疾患について

三名の日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医(梁教授、林病院教授、鶴賀講師)を中心として、婦人科悪性腫瘍疾患の診断、治療、治療後経過観察を行っています。婦人科で扱う悪性疾患は、子宮(体部・頸部)、卵巣、外陰、腟にできる癌や肉腫です。尚、乳房にできる腫瘍は婦人科ではなく、乳腺外科で診療しています。

子宮頸がんは手術治療、放射線治療、化学療法を単独もしくは組み合わせて治療します。検診で見つかることが多い初期の子宮頸がんは手術のみで治療できることがほとんどで、上皮内癌であれば子宮を残すことも可能です。一方で、子宮周囲への浸潤、リンパ節への転移を伴うような子宮頸癌では手術のみで治療することは困難で、術後に放射線治療や抗がん剤治療を行うことや、手術をせずに最初から放射線治療や抗がん剤治療を行うこともあります。当院では抗がん剤治療はもちろん一般的な放射線治療を行うことができます。特殊な放射線治療に関しては、放射線総合医科学研究所の重粒子医科学センター病院などにお願いして、協力して治療していきます。

子宮体がんの治療は手術治療が中心です。当院では従来の開腹手術に加えて、腹腔鏡手術も実施しています。2014年4月から子宮体がん(進行期IA期が推定される高/中分化型類内膜腺癌)の患者様は、保険診療として腹腔鏡手術を選ぶことができるようになりました。ただし、現状では基準を満たす特定の施設でしか手術を受けることができません。当院では、千葉県内でいち早く子宮体がんの腹腔鏡手術を開始し認定を受け、保険診療として多くの患者様に手術を行っております。ご興味のある患者様は、紹介状をお持ちのうえ、婦人科外来を受診してください。

卵巣悪性腫瘍の治療は手術と化学療法が中心です。手術治療は腫瘍の完全摘出を目指して最大限の腫瘍減量を行うことが重要です。当院では、消化器外科医や泌尿器科医と協力して、効果的かつ安全な手術治療を目指しております。卵巣癌の化学療法は、手術治療と併用する補助療法や再発時の治療の主役であり、当院では分子標的治療薬であるベバシズマブを含む、卵巣悪性腫瘍に保険適応のあるすべての抗がん剤を用いた治療を行っております。

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